80年代
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【第9回】ジュース・ニュートン 「Angel of the Morning」(夜明けの天使) を紹介【洋楽名曲解説】

ジュース・ニュートン(Juice Newton)の夜明けの天使(Angel of the Morning)【洋楽名曲解説】
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このカテゴリーでは主に楽曲解説にフォーカスしています。

あの曲は、何を歌っているのか?

有名な曲だけど、歌詞の内容までは知らない。

なんとなく歌っていたあの曲ってそんな歌だったの、といった疑問を解決するコーナーとなっています。

今回紹介するのは、ジュース・ニュートンの3rdアルバム『夜明けの天使 』(Juice) から、

“Angel of the Morning” です。

この記事で分かること
  • 曲の意味、背景
  • 歌詞や映画からの深掘り考察

ジュース・ニュートンの解説は【入門解説】ジュース・ニュートン〜テイラー・スウィフトの大先輩/80年代を彩ったカントリー・ミュージック界の姉御の魅力に迫る〜の記事から読めます。

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曲の概要

基本データ
  • 1981年、3枚目のソロ・アルバム『夜明けの天使 』(Juice) に収録された曲
  • オリジナルはエヴィ・サンズの楽曲
  • ジュース・ニュートンのカバーが有名、彼女の最大のヒット曲になった
  • Billboardチャートで最高4位
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“Angel of the Morning”の意味

“Angel of the Morning”のタイトルの意味
単語発音意味
angelUK:/ˈeɪndʒl/
US:/ˈeɪndʒl/
(名)天使
ofUK:/əv/, strong form/ɒv/
US:/əv/, strong form/ʌv/
(前置詞)〜の
theUK:/ðə/, before vowels/ði/, strong form /ðiː/
US:/ðə/, before vowels/ði/, strong form/ðiː/
(定冠詞)特定のもの、世界でたった1つのもの
morningUK:*/ˈmɔːrnɪŋ/
US:/ˈmɔrnɪŋ/ 
(名)朝、朝方、午前、午前中

【参考】WordReference.com オンライン言語辞典/ Oxford Learner’s Dictionaries

直訳すると「朝の天使」と言う意味になります。

ちなみに邦題は「夜明けの天使」。

“morning”を「朝」と簡潔な直訳ではなく「夜明け」と訳すことで情景が浮かんできますね。

曲の内容

【出典】Juice Newton – Angel Of The Morning (Official Music Video)|YouTube

この曲は、愛、儚い親密さ、そして感情的な脆さというテーマを扱いながら、恋愛関係とその複雑さについて歌っています。

歌詞の中では、恋人の一夜の関係について述べており、彼らの一緒に過ごした時間の優しくも儚い性質を反映しています。

コーラス(サビ)の「Just call me angel of the morning, angel / Just touch my cheek before you leave me, baby」は、優しい別れのキスを求め、その関係の儚さを受け入れる気持ちを強調していると考えられます。

曲の背景

「Angel of the Morning」は、チップ・テイラーによって書かれた曲で、1967年にイーヴィ・サンズが初めて録音しましたが、1968年にメリリー・ラッシュによって有名になりました。

つる
つる

チップ・テイラーは、カーラジオから聞こえてくるザ・ローリング・ストーンズの曲「ルビー・チューズデイ(Ruby Tuesday)」を聞いた後に書き上げたみたいだよ。

イーヴィ・サンズの “Angel of the Morning” (1967年)
メリリー・ラッシュの “Angel of the Morning” (1968年)

彼女のヒット以降、この曲は、1981年に大ヒットしたジュース・ニュートンを含む多くのアーティストによってカバーされ、長年にわたって人気がある不朽の名バラードとして知られています。

主なカバー・バージョン一覧
アーティスト名年代
Billie Davis1967年
P. P. Arnold1968年
Bettye Swann1969年
Dusty Springfield1969年
Skeeter Davis1969年
Connie Eaton1970年
Nina Simone1971年
Olivia Newton-John1972年
Mary Mason1977年
Guys ‘n’ Dolls1977年
Melba Montgomery1977年
Juice Newton1981年
The Tremeloes1990年
The Pretenders1994年
Bonnie Tyler1998年
Shaggy2001年
Jill Johnson2007年
Rita Willson2012年
テキーラ
テキーラ

カバーされた年代は圧倒的に60年代、70年代が多いな

曲の魅力

「Angel of the Morning」の魅力はいくつかあります。

以下5つの観点から、その魅力を考えてみました。

5つの魅力
  1. 感情的な深さ
  2. メロディーの美しさ
  3. 普遍的なテーマ
  4. 多くのカバー
  5. シンプルなメッセージ

1. 感情的な深さ

歌詞が切なくも美しい感情を描いており、一夜の関係を通じて感じる愛と喪失の両方が巧みに表現されています。
この感情の複雑さが多くのリスナーの共感を呼ぶのだと思います。

2. メロディーの美しさ

穏やかで優雅なメロディーラインが、歌詞の感情的なトーンを補完し、聴く人の心に響きます。
シンプルでありながら、心に残る旋律が多くの人々に愛されるポイントのひとつです。

3. 普遍的なテーマ

愛の儚さや一時的な関係についてのテーマは、多くの人が経験する普遍的な感情です。
これにより、幅広いリスナーにとって身近で共感しやすい曲となっています。

4. 多くのカバー

繰り返しになりますが、この曲は様々なアーティストによってカバーされ続けています。そのため、異なるアレンジや解釈を通じて新しい魅力が引き出されています。
ジュース・ニュートンのカバー・バージョンが非常に人気があり、曲の認知度をさらに高めています。

5. 直接的でシンプルなメッセージ

歌詞のシンプルさと直接的な表現が、メッセージをストレートに伝え、リスナーに強い印象を与えます。
コーラスでの「Just call me angel of the morning, angel / Just touch my cheek before you leave me, baby」というフレーズが特に印象的で、曲の核心を的確に捉えています。

これら5つの要素が組み合わさることで、「Angel of the Morning」は多くの人々にとって魅力的で、長く愛される楽曲となっていると思われます。

映画の挿入歌で度々リバイバル・ヒット

数多くのカバーがある中で、なぜジュース・ニュートンのバージョンが繰り返しヒットするのか?

それは、彼女のバージョンが有名であるからという理由の他に、映画という他の媒体で使用されているからと言っても過言ではないでしょう。

映画『デッドプール』での使用

【出典】Deadpool | Trailer [HD] | 20th Century FOX|20th Century Studios|YouTubeより

映画『デッドプール』は、2016年に公開されたアメコミを原作とする映画です。

映画の冒頭から高速道路でのアクションシーンの間に、この曲がかかります。

美しい歌に反して、悪党を片っ端から惨殺するギャップがすごく印象的に映し出しており、頭に残る、そんな演出による曲の変化を感じますね。

選曲も主演のライアン・ゴズリングが提案したそうで、『デッドプール』をキッカケにジュース・ニュートンを知る新たなファンを獲得したという背景もあるそうです。

【参考】Entertainment Weekly: Deadpool playlist: How Juice Newton’s Angel of the Morning, others songs made the soundtrack

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映画『プロミッシング・ヤング・ウーマン』での使用

【出典】アカデミー賞脚本賞受賞!『プロミシング・ヤング・ウーマン』日本版予告編|シネマトゥデイ|YouTubeより

2020年に公開された映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』は、キャリー・ミリガンが復讐に燃える女を熱演したスリラー映画です。

ネタバレはしたくないので多くは語りませんが、「Angel of the Morning」は、とあるシーンで不気味な雰囲気を持ちながら流れてきます。

曲の意味と映画の意味がクロスオーバーすることで、より一層作品の解像度を増します。

まさに、この曲の持つ魔力が発揮した瞬間とも言えるでしょう。

一つのピースが他のピースと繋がることで新たな見え方を発見することができます。

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つる
つる

他にも使われてた映画ってあるっけ?

テキーラ
テキーラ

映画『チャーリーズ・エンジェル』(2000年)とか映画『IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』(2019年)に使われてるぜ!

【参考】IMDb

まとめ:「Angel of the Morning」を聴いてほしい

「Angel of the Morning」は元々60年代の楽曲。

その時代、いや、それ以前の時代の楽曲は多くのミュージシャンにカバーされ、今現在も聴き継がれています。

80年代、ジュース・ニュートンによってカバーされたバージョンが今でも繰り返し聴かれ、様々な媒体で使われるのは、彼女の歌声やそれが持つ音の魅力があるからだと思います。

映画やドラマを見ているときに、「あっ、この曲聴いたことある」から「この曲はこういう曲なんだ」と知ってもらえるように、興味を持ってもらえるように日々記事を執筆しています。

このブログでは、これからも洋楽の魅力を発信していきますので、記事の更新通知がいくように X(旧Twitter)、Instagramのフォロー、ブログのお気に入り登録もお願いします。

皆さんのコメントもお待ちしております。

それでは次の記事でお会いしましょう。

SEE YOU NEXT WEDNESDAY!!

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管理人:つる
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音楽ブロガー・ライター/イラストレーター/ミュージシャン
音楽に取り憑かれたロックン・ロール信者。中でもとにかく洋楽が好きで365日毎日聴き続けている。大学生の頃アメリカ留学中に受けた授業「ロックの歴史」に感銘を受け、そこから"次世代の小林克也"を目指すようになる。

CD、カセット、レコードなどアナログで鑑賞、アルバムを手に取ってはニヤニヤする変態。特技は80年代洋楽をミュージックビデオと共に1時間鑑賞する事。

日本全国、いや全世界にロックを必修科目にさせるべく日々魅力的な記事を投稿中。
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