【必聴】洋楽おすすめクリスマスソング24選
急激に寒くなる今年の12月、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
12月に入ると駅前や街中ではイルミネーションが飾られにぎやかになりますよね。
まあそんな中、街へ出かけると必ずと言っていいほど流れてくるのがクリスマスソング。
今回はそんなクリスマスソングに焦点をあてて、
「なんとなく聴いていたあの曲」
「あ〜知ってるけど、なんの歌か知らない」
といった疑問を解決するとともに、洋楽好きの私がおすすめする24の名曲たちを紹介します。
- おすすめクリスマスソング
- 曲の意味や背景
- 使用されている映画やカバー曲のリスト
- 【1】Wham! – Last Christmas
- 【2】Mariah Carey – All I Want for Christmas Is You
- 【3】Bing Crosby – White Christmas
- 【4】Bobby Helms – Jingle Bell Rock
- 【5】Vaughn Monroe – Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!
- 【6】Eartha Kitt – Santa Baby
- 【7】Harry Moses Simeone – The Little Drummer Boy
- 【8】Brenda Lee – Rockin’ Around the Christmas Tree
- 【9】Chuck Berry – Run, Rudolph, Run
- 【10】Paul McCartney – Wonderful Christmastime
- 【11】John Lennon and Yoko Ono – Happy Xmas (War Is Over)
- 【12】Slade – Merry Xmas Everybody
- 【13】Band Aid – Do They Know It’s Christmas?
- 【14】Shakin’ Stevens – Merry Christmas Everyone
- 【15】The Pretenders – 2000 Miles
- 【16】Bryan Adams – Christmas Time
- 【17】The Pogues – Fairytale of New York
- 【18】Elton John – Step into Christmas
- 【19】Mike Oldfield – In Dulci Jubilo
- 【20】Tom Petty & the Heartbreakers – Christmas All Over Again
- 【21】Queen – Thank God It’s Christmas
- 【22】Kelly Clarkson – Underneath the Tree
- 【23】Ariana Grande – Santa Tell Me
- 【24】Norah Jones – Wintertime
- まとめ
【1】Wham! – Last Christmas
曲の紹介
イギリスが産んだ2人組デュオWham!(ワム!)が1984年にリリースした楽曲。
日本に限らず世界中でクリスマスシーズンにかかる定番曲としても知られています。
曲の内容的から「失恋説」と「友情の終わり」の2つの説があるのですが、”Lover”という言葉が歌詞にあるから個人的には「失恋説」が濃厚かと思います。
関連作品・イベント
この曲に触発を受けて映画『ラスト・クリスマス』(2019年)も制作されています。
また2010年からWham!(ワム!)の「Last Christmas」を12月頭からクリスマス当日まで聴かないで過ごせるかというチャレンジゲームイベント「Whamageddon(ワマゲドン)」も開催されています。
12月中にワム!「ラスト・クリスマス」を聴かずにクリスマスまで過ごせるかに挑むゲームが10年くらい前から行われています。あるサッカースタジアムのDJが試合で同曲を流したことで批判を浴び、謝罪する事態に。「こんなに真剣に取り組んでいるとは知らなかった」 https://t.co/zRPyBtrC0L
— amass (@amass_jp) December 13, 2023
【2】Mariah Carey – All I Want for Christmas Is You
曲の紹介
マライア・キャリーが1994年にリリースしたクリスマス・アルバム『MERRY CHRISTMAS』からのナンバー。
邦題は「恋人たちのクリスマス」。アルバムは全英3位、曲は全米1位にまでチャートを伸ばし30年近くたった今でも愛されるWham!(ワム!)の「Last Christmas」と並ぶ2大クリスマスソングです。
「クリスマスにありきたりなものは欲しくない、欲しいものはあなたなのよ」と歌ったこの曲は2019年、2020年にもチャートインしている化け物級のヒットソングです。
写真でみる歴史
マライア・キャリーが12月11日Instagramに投稿した2枚の写真。
1993年と2023年、時を超え30年前と同じ開催地(MSG)での写真を紹介しています。
歌姫から女王への進化がすごいですね。
個人的なエピソードですが、前の仕事で12月に入ったらこの曲を流すように言われていました。というか12月しか流してはいけないと念押しされるほど。まぁそれくらいインパクトのある曲ってことですね。
【3】Bing Crosby – White Christmas
曲の紹介
音楽家アーヴィング・バーリン(Irving Berlin)が作詞作曲した「ホワイトクリスマス」は1942年の映画『スイング・ホテル』(Holiday Inn)のために制作した楽曲です。劇中ではビング・クロスビーと女優のマージョリー・レイノルズとのデュエットで歌われています。
実際は「吹き替え歌」でマーサ・ミアーズという人が歌っていたそうです。
発売された頃は第2次大戦下と言う時代背景もあり、戦場で戦う兵士と彼らを待つ家族の心に響き共感を呼ぶ内容であったためラジオでのリクエストが殺到したそうです。
カバー曲と関連作品
1番有名なのは歌手で俳優のビング・クロスビーのオリジナルバージョンです。しかし他にもおすすめのバージョンがあるのでそちらも紹介します。
タイトル | サブスク(Filmarks調べ) |
『カッコーの巣の上で』(1975年) | U-NEXT |
『バイバイ・ブラジル』(1980年) | なし |
『ホーム・アローン』(1990年) | Disney + |
『サンタクローズ』(1994年) | Disney + |
『ミックス・ナッツ/イヴに逢えたら』(1994年) | なし |
『ラッキー・ナンバー』(2000年) | レンタルのみ |
『ラブ・アクチュアリー』(2003年) | U-NEXT/Netflix/Telsa/スターチャンネルEX |
『ミラクル』(2004年) | なし |
『ポーラー・エクスプレス』(2004年) | Amazonプライムビデオ/U-NEXT |
『サンタクローズ3/クリスマス大決戦!』(2006年) | Disney + |
『ドリームガールズ』(2006年) | Amazonプライムビデオ/U-NEXT/hulu |
『フォー・クリスマス』(2008年) | U-NEXT |
『ハロルド&クマー クリスマスは大騒ぎ!?』(2011年) | なし |
『アーサー・クリスマスの大冒険』(2011年) | U-NEXT/Netflix |
『ゲット・サンタ!聖なる夜の大脱獄大作戦』(2014年) | なし |
『ワイルドカード』(2014年) | Amazonプライムビデオ/U-NEXT/DMM TV |
『ラスト・クリスマス』(2019年) | U-NEXT |
『ノマドランド』(2020年) | Disney + |
『クリスマスドロップ作戦 ~南の島に降る奇跡~』(2020年) | Netflix |
【4】Bobby Helms – Jingle Bell Rock
曲の紹介
アメリカ・インディアナ州ブルーミントン出身のカントリー歌手、ボビー・ヘルムズが1957年にリリースしたクリスマスソング。
23歳でデッカレコードと契約し、1957年にヒットした「Fraulein」で既に有名人だった人物です。
デッカの社長のポール・コーエンは作曲家のジョー・ビールとジム・ブースに制作を依頼、「Jingle Bell Hop」という名前で原曲を作りますが「電子オルガンの音は悪いし歌っているやつもひどい」というボビーの評価。
その後ギタリストのハンク・ガーランド協力しセッションメンバーを集め、大幅に曲を変えて出来上がったのが「Jingle Bell Rock」です。
▶︎【参考記事】A multimillion-dollar mystery: Who really wrote the holiday staple ‘Jingle Bell Rock?’
カバー曲と関連作品
数多くのミュージシャンにカバーされ映画にも使用される人気ナンバーです。
タイトル | サブスク(Filmarks調べ) |
『リーサル・ウェポン』(1987年) | U-NEXT |
『私のパパはマフィアの首領(ドン)』(1989年) | サブスクなし |
『ホーム・アローン2』(1992年) | Disney + |
『ジングル・オール・ザ・ウェイ』(1996年) | レンタルのみ |
『ジャック・フロスト/パパは雪だるま』(1998年) | U-NEXT |
『バニラ・スカイ』(2001年) | U-NEXT/hulu |
『エルフ 〜サンタの国からやってきた〜』(2003年) | U-NEXT |
『ミーン・ガールズ』(2004年) | U-NEXT/hulu/Netflix |
【5】Vaughn Monroe – Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!
曲の紹介
1945年にジュール・シュタインの作曲、サミー・カーンの作詞で発表された楽曲。この2人はハリウッドの黄金期を支えたソング・ライターとしても知られています。
真夏のカリフォルニアのビーチで涼んでいるときに、雪でも降ってくれればなあと想像して書いたなんて話もあります。
1945年にヴォーン・モンローが最初にレコーディングをし、クリスマスの定番曲に。その後も数多くのカバーが発表されています。
カバー曲と関連作品
カバー作品はあまりにも多いため、有名なものと最新のものを紹介しています。
タイトル | サブスク(Filmarks調べ) |
『ダイ・ハード』(1988年) | Disney + |
『ダイ・ハード2』(1990年) | Disney + |
『天使のくれた時間』(2000年) | U-NEXT/hulu |
『バッドサンタ』(2003年) | U-NEXT |
『寝取られ男のラブ♂バカンス』(2008年) | レンタルのみ |
『ジャックとジル』(2011年) | レンタルのみ |
【6】Eartha Kitt – Santa Baby
曲の紹介
1953年アメリカの歌手で女優のアーサー・キットによってリリースされたクリスマスソング。
曲の中では毛皮のコートや新しいヨット、54年製のオープンカーなど高級品を待ちわびている女性を歌っており、この曲も多くの女性歌手にカバーされています。
YouTubeでは歌詞の内容をイメージしたアニメーションも公開されています。
アーサー・キットも “I am the original Material Girl.”(私が元祖マテリアルガールよ)なんていう言葉を残すほどです。
カバー曲
▶︎【参考記事】10 Best Versions Of ‘Santa Baby’
【7】Harry Moses Simeone – The Little Drummer Boy
曲の紹介
” The Little Drummer Boy”(リトル・ドラマー・ボーイ) は1941年アメリカの作曲家、キャサリン・デーヴィスによって作曲されたクリスマスソングです。また元々は”Carol of the Drum”(ドラムのキャロル)という題名でした。
オーストリアのThe Trapp Family(ザ・トラップ・ファミリー)のレコーディングが最初ですが、1958年のハリー・サイムワンの合唱隊のものが1番有名です。
2017年ウェルズリー大学(キャサリン・デーヴィスが在籍していた大学)の学長によれば、彼女が昼寝をしているときに頭の中で流れていたフランスのクリスマス・キャロル「Patapan」をもとに印象的な「pa-rum pum pum pum」という歌詞をつけたそうです。
彼女は音楽の功績を称え大学から「Billings Prize for excellence in music」を受賞しているそうだよ。
カバー曲
【8】Brenda Lee – Rockin’ Around the Christmas Tree
曲の紹介
アメリカの歌手、ブレンダ・リーが1958年に発表したクリスマスソング。
13歳の時に発表してからクリスマスソングの定番となっており、今年(2023年)には発売から65年の時を経て初の1位に輝いている伝説的な曲です。ちなみに78歳になった今でも現役です。
1位を獲得したブレンダはこんなコメントをしています。
本当にすごい! “Rockin’”が発売されてから65年後に1位を獲得するなんて信じられません、本当に特別なことです。今年、この曲のアニバーサリーを祝うために懸命に働いてくれたUMG/UMeのチームに感謝します。そして何より、聴き続けてくれているファンに感謝します。この曲は私がまだ10代だった頃に発表されたもので、今、この曲が何世代にもわたって共感を呼び、今も共感を呼び続けていることを知ることが、私にとって最高の贈り物のひとつです。キープ・オン・ロッキン、そして、メリー・クリスマス!
カバー曲
【9】Chuck Berry – Run, Rudolph, Run
曲の紹介
1958年12月、元祖ロックンロールことチャック・ベリーが発表したクリスマスソング。
音楽チャートでは最高10位まで順位を伸ばし、2021年の時点で曲が発表されてから62年と2週間音楽チャートにとどまっている曲。
サンタと子供たちの対話形式の歌詞になっており、「男の子にはエレキギターを」「女の子には人形を」という歌詞に続きルドルフがすぐに届けに行くよという内容。
ベースとなったのは1948年の楽曲「赤鼻のトナカイ」(原題:「Rudolph, the Red-nosed reindeer」)。この曲に登場するトナカイの「ルドルフ」という名前を使用したため、曲のクレジットには作曲家のジョニー・マークスの名前が入っています。
カバー曲と関連作品
ロックチューンであるため、主にロックミュージシャンにカバーされることが多い楽曲です。
タイトル | サブスク(Filmarks調べ) |
『ホーム・アローン』(1990年) | Disney + |
『サンタに化けたヒッチハイカーは、なぜ家をめざすのか?』(1998年) | Disney + |
『キャスト・アウェイ』(2001年) | Amazonプライム・ビデオ/U-NEXT/hulu |
『サンタクロース・リターンズ! クリスマス危機一髪』(2002年) | Disney + |
『ヤドリギ農場のメリークリスマス』(2022年) | Netflix |
『ファミリー・スイッチ』(2023年) | Netflix |
ちなみに今週の金曜ロードショーでは『ホーム・アローン』を放送するそうです!
✨🎅࿐⋆*⛄️✨🎅࿐⋆*⛄️✨
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) December 18, 2023
クリスマスコメディーの決定版#ホーム・アローン
金曜よる9時
✨🎅࿐⋆*⛄️✨🎅࿐⋆*⛄️✨
ケビン役を演じるマコーレー・カルキンさんの表情や動作の全部がとにかく可愛い🩵笑った顔も良いけどやっぱりビックリ顔が一番かな~✨ pic.twitter.com/IsOfJSXUzq
【引用】アンク@金曜ロードショー公式Xより
【10】Paul McCartney – Wonderful Christmastime
曲の紹介
1979年11月16日に発表されたポール・マッカートニーのクリスマスソング。
2ndソロアルバム『マッカートニーII』(1980年)のセッション中にレコーディングさており、ポールが1人で演奏している楽曲としても知られています(ミュージックビデオでは彼のバンド、ウィングスのメンバーが登場)。
印象的なシンセサイザーの音色はシーケンス・サーキット社の「Sequential Circuits Prophet-5」を使用しており、キム・カーンズの「ベティ・デイビスの瞳(”Bette Davis Eyes”)」やドゥービー・ブラザーズの「ホワット・ア・フール・ビリーヴス(”What a Fool Believes”)などの曲にも使用されています。
「シンプルにクリスマスを楽しもう」っていう内容であまりメッセージ性はない歌です。
"I like the idea of Christmas songs purely because they only come around at Christmas!" – Paul
— Paul McCartney (@PaulMcCartney) December 21, 2022
The party’s on, the feeling’s here! We chatted to Paul about all things ‘Wonderful Christmastime’ in the latest 'You Gave Me The Answer' website Q&A: https://t.co/8vigiVZSU1 🎄🎅🏻 pic.twitter.com/7MgQH6N2nB
【引用】ポール・マッカートニー公式Xより
▶︎公式ホームページの記事では「ワンダフル・クリスマスタイム」についてポールがQ&Aに答えています
【Q&A】You Gave Me The Answer: ‘Wonderful Christmastime’ Special!
カバー曲
【11】John Lennon and Yoko Ono – Happy Xmas (War Is Over)
曲の紹介
1971年ジョン・レノンとオノ・ヨーコが作曲し「John & Yoko/Plastic Ono Band with the Harlem Community Choir」(ジョン&ヨーコ&プラスティック・オノ・バンド・ウィズ・ザ・ハーレム・コミュニティ・クワイア)の名義で発売したクリスマスソング。当時のベトナム戦争に対するプロテスト・ソングの一面も持っています。
ベトナム戦争(1965年〜1973年)の最中、新婚旅行をしていたジョンとヨーコはマスコミを招き入れ、オランダのアムステルダムのホテルで12時間のインタビューを受けます。これが有名な「Bed In(ベッド・イン)」です。
全2回行われておりカナダのモントリオールのホテルでもやったよ
平和活動はさらに拡大し、1969年12月15日世界11の主要都市の看板に「WAR IS OVER! IF YOU WANT IT」という白地に黒の文字で書かれた広告をあげるキャンペーンを行いました。
【引用】ジョン・レノン公式インスタグラムより
HAPPY XMAS (WAR IS OVER).
— Yoko Ono (@yokoono) December 19, 2023
Discover the story behind the song.#HappyXmas #WarIsOver pic.twitter.com/or0uTkPiul
【引用】オノ・ヨーコ公式Xより
「Happy Christmas from John & Yoko」、「Love from John & Yoko」「Love and Peace from John & Yoko」など違うパターンもあったそうだ
2年後、この広告のスローガンが曲名となりました。
【参考サイト】WAR IS OVER!
カバー曲
【12】Slade – Merry Xmas Everybody
曲の紹介
1973年イギリスのグラム・ロック・バンド、「スレイド」が発表したクリスマスソング。プレオーダーの時点で50万枚も予約があったそうです。
1967年にボーカルのノディ・ホールダーとベースのジム・リーが作った曲“hippy dippy psychedelic days”が原型でのちに‘Buy Me A Rocking Chair’と変わりますがボツに。
その後ひょんなことから、レコード会社の後押しでクリスマスソングを作れとの話が舞い込んで来ます。またちょうど流行っていたジョンとヨーコの “Happy Xmas (War Is Over)” にも影響を受け早速制作に取り掛かります。
ホールダーは地元ウルヴァーハンプトンのパブに行って家族の家に戻って、ウイスキーを片手に一晩で書き上げたと語っています。
真夏のニューヨークでレコーディングを開始する10週間前にドラムのドン・パウエルが交通事故を起こしてしまいます。事故の後遺症で昔の曲は叩けても、新しい曲を叩くのが困難でした。しかしエンジニアの中に頭の切れるやつがいて繋ぎで叩いたそうです。
ホールダーはリリースから50年経った今、レコーディングで最も苦労した曲と振り返っています。
【参考記事】
【①NMEの記事】Noddy Holder reveals real inspiration behind Slade’s ‘Merry Christmas Everybody’
【②BBCの記事】Noddy Holder remembers Christmas written after a trip to the pub
カバー曲と関連作品
全英シングルチャート1位を9週にわたってヒットしたこの曲は、数々のカバーをされています。
『ストレンジャー・シングス未知の世界』の保安官役でお馴染みのデヴィッド・ハーバーが主演の映画『バイオレント・ナイト』でもこの曲はかかっています。気になる方は見てみては?
▶︎サブスク情報(2023年12月現在):U-NEXT(レンタルのみ)
【13】Band Aid – Do They Know It’s Christmas?
曲の紹介
1984年にブームタウン・ラッツのボーカル、ボブ・ゲドルフと数々のバンドを渡り歩いてきたミッジ・ユーロがエチオピア飢饉救済のために書いた楽曲。
彼らのことを知り駆けつけたイギリスのポップ・ミュージシャンたち約40名がスタジオに集まりレコーディングを開始します。
名前(バンド名) | |
ボーカル | ロバート・ベル(クール&ザ・ギャング) |
ボノ(U2) | |
ピート・ブリケット(ブームタウン・ラッツ) | |
アダム・クレイトン(U2) | |
フィル・コリンズ(ジェネシス) | |
クリス・クロス(ウルトラヴォックス) | |
サイモン・クロー(ブームタウン・ラッツ) | |
サラ・ダリン(バナナラマ) | |
シヴォーン・ファーイ(バナナラマ) | |
ジョニー・フィンガーズ(ブームタウン・ラッツ) | |
ボブ・ゲルドフ(ブームタウン・ラッツ) | |
ボーイ・ジョージ(カルチャー・クラブ) | |
グレン・グレゴリー(ヘヴン17) | |
トニー・ハドリー(スパンダー・バレエ) | |
ジョン・キーブル(スパンダー・バレエ) | |
ゲイリー・ケンプ(スパンダー・バレエ) | |
マーティン・ケンプ(スパンダー・バレエ) | |
サイモン・ル・ボン(デュラン・デュラン) | |
マリリン(ピーター・ロビンソン) | |
ジョージ・マイケル(ワム!) | |
ジョン・モス(カルチャー・クラブ) | |
スティーヴ・ノーマン(スパンダー・バレエ) | |
リック・パーフィット(ステイタス・クォー) | |
ニック・ローズ(デュラン・デュラン) | |
フランシス・ロッシ(ステイタス・クォー) | |
スティング(ポリス) | |
アンディ・テイラー(デュラン・デュラン) | |
ジェイムズ・”J.T.”・テイラー(クール&ザ・ギャング) | |
ジョン・テイラー(デュラン・デュラン) | |
ロジャー・テイラー(デュラン・デュラン) | |
デニス・トーマス(クール&ザ・ギャング) | |
ミッジ・ユーロ(ウルトラヴォックス) | |
マーティン・ウェアー(ヘヴン17) | |
ジョディ・ワトリー(シャラマー) | |
ポール・ウェラー(スタイル・カウンシル) | |
カレン・ウッドワード(バナナラマ) | |
ポール・ヤング | |
B面トラックへのメッセージ参加 | スチュアート・アダムソン(ビッグ・カントリー) |
マーク・ブレゼジッキー(ビッグ・カントリー) | |
トニー・バトラー(ビッグ・カントリー) | |
ブルース・ワトソン(ビッグ・カントリー) | |
デヴィッド・ボウイ | |
ホリー・ジョンソン(フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド) | |
ポール・マッカートニー |
12月に発売され全英1位を5週にわたって君臨し続けます。1985年には「Live Aid(ライブエイド)」が開催されたり、このチャリティー曲はアメリカでも人気になりU .S.A.フォー・アフリカの「We Are the World(ウィ・アー・ザ・ワールド)」が生まれるきっかけにもなりました。
記念バージョン
オリジナルバージョン以外にも3つのアニヴァーサリー・バージョンがあります。1989年、2004年、2014年にその時々のスター歌手を呼んでレコーディングをしています。
来年は発売から40周年なのでまた新たなメンバーで制作されるかもしれない!
合わせて聴きたい曲(USA for AFRICA)
1984年のクリスマスにアフリカ飢饉をテレビで見ていたハリー・ベラフォンテの電話から始まり、クインシー・ジョーンズとマイケル・ジャクソンが呼びかけにより次々と集まり45名のアーティストによる「USA for AFRICA (United Support of Artists for AFRICA)」が結成。
全世界で2000万枚、Billboardチャートで4週No. 1になりました。
【14】Shakin’ Stevens – Merry Christmas Everyone
曲の紹介
イギリスのウェールズ出身の歌手、シェイキン・スティーヴンスが1985年にリリースしたクリスマスソング。彼のキャリアの中で全英No. 1に輝いた最後の楽曲です。
レコーディングは1984年にリリースを予定していましたが先に紹介した Band Aidの「Do They Know It’s Christmas?」との競合を避けるためにずらしたそうです。
曲は「待ちにまったクリスマスの季節、最高の夜を過ごそう、メリークリスマス、みんなへ」というような内容で、ロカビリー調の愉快なリズムとノスタルジックなシンセサイザーは聴いていて心地の良いです。
ちなみにミュージックビデオのロケ地は「サンタワールド」(Santaworld)というスウェーデンにあるサンタをテーマにしたテーマパークです。
【15】The Pretenders – 2000 Miles
曲の紹介
1983年イギリスのバンド、プリテンダーズが発表したクリスマス・シングル曲。1984年には3rdアルバム『ラーニング・トゥ・クロール』( Learning to Crawl )に収録、アルバムのラストナンバーを飾りました。
歌の出だしは「彼は行ってしまった/2000マイル先へ/遥か遠くへ/雪が降ってきて寒くなってくると/あなたがいなくて寂しいわ」と歌っています。
ワム!(Wham!)の「ラストクリスマス」のように失恋の歌と思われがちですが、実は相次ぐバンド・メンバーの死が背景にあります。
1982年に創設メンバーでギタリストのジェームス・ハニーマン-スコット(James Honeyman-Scott)がコ◯◯ンの過剰摂取による心筋梗塞で死去。1983年ベースのピート・ファーンドン(Pete Farndon)がヘ◯◯ンのオーバードーズ後に浴槽で溺死。
バンドは彼らの追悼の意をこめ2曲制作。1つは「Back on the Chain Gang」そしてもう1つがこの「2000 miles」でした。
「強さ、悲しみ、優しさ」を兼ね持つクリッシー・ハインドの声は必聴です。
ちなみに2,000マイルは約3218,688kmだよ
発売から40周年、YouTubeではミュージックビデオがHDリマスター化されています。
【引用】The Pretenders公式instagramより
カバー曲
【16】Bryan Adams – Christmas Time
曲の紹介
カナダのロックシンガー、ブライアン・アダムズが1985年に発表したクリスマスソング。ファンクラブ限定の曲でしたがのちに発売されることになります。
7インチのレコードは日本限定発売だったそうで、当時のアルバム・ジャケットには「ブライアン・アダムズからの素敵なクリスマス・プレゼント」と書かれていました。
2019年にはEP『Christmas』に収録され、2022年には再録し、新たに制作したミュージックビデオは自ら監督をしています。
映画『バイオレント・ナイト』の中でも使用されています。
同名タイトルだけど、この曲もおすすめ!
【17】The Pogues – Fairytale of New York
曲の紹介
1987年イギリスのバンド、ザ・ポーグスが発表したクリスマスソング。翌年に発売したアルバム『堕ちた天使』(If I Should Fall from Grace with God)に収録されています。
内容は深く、ニューヨークへ移り住むアイルランドからの移民の物語が歌われています。夢や故郷の思い出などが描かれており、歌詞の中にはアイルランドの1882年からある民謡「The Rare Old Mountain Dew」や1947年に書かれたビング・クロスビーの歌「Galway Bay」も登場します。
「Mountain Dew」って密造酒のウイスキーのことらしいよ
俺の好きなジュースのことかと思ったぜ
また放送禁止用語が使われていてBBCで問題になったという話もあります。
【参考記事】
▶︎Johns Hopkins Sheridan Libraries & University Museums
▶︎FAIRYTALE OF NEW YORK (ALL YOU NEED TO KNOW)
カバー曲
【18】Elton John – Step into Christmas
曲の紹介
イギリスの歌手、エルトン・ジョンが1973年に発表したクリスマスソング。
ちなみに邦題は「ロックで大騒ぎ」。ある日曜日の朝に書かれたこの曲は、午後にトライデントスタジオでレコーディングされたそうです。全英チャート24位、2019年には8位にランクイン。その後、Billboardクリスマスシングルチャートで1位に輝いています。
クリスマスソングをクリスマスカードに例えて歌っており、とにかく楽しもう、そして来年をいい年にしようと歌っているロックチューンの曲に仕上がっています。
YouTubeでは1973年に「ギルバート・オサリバン・ショー」で放送されたライブ映像もみれます。これは放送局で行方不明になっていたもので非常に貴重な映像です。
【19】Mike Oldfield – In Dulci Jubilo
曲の説明
ホラー映画『エクソシスト』のテーマ曲を作ったイギリスのミュージシャン、マイク・オールドフィールドが1975年に発表したシングル曲。
14世紀のドイツから伝わる伝統的なクリスマス・キャロルをマイク色にアレンジした楽曲に仕上がっており、ミュージックビデオも必見です。
初期のバージョンはマイクの2枚目のシングル「Don Alfonso」のB面に収録されており、これを改めて編曲。リコーダーやコルトホルトなどの木管楽器やエレアコ、シンセサイザーを自身で難なく弾いています。
ミュージックビデオでは彼の1人演奏を見ることができます。
▶︎合わせて読みたい
【第2回】ホラー映画『エクソシスト』のテーマ曲/マイク・オールドフィールド「Tubular Bells」を解説
【20】Tom Petty & the Heartbreakers – Christmas All Over Again
曲の紹介
「Christmas All Over Again」はアメリカのバンド、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが1992年に発表した曲。
クリスマスソングを集めたアルバム『クリスマス・エイド』(A Very Special Christmas)シリーズ、その2作目『クリスマス・エイド2』(A Very Special Christmas2)に収録されている楽曲です。
アルバムにはボン・ジョヴィやアレサ・フランクリン、アン&ナンシー・ウィルソン(ハート)、デビー・ギブソン、エクストリームなど豪華アーティストが参加し全米で220万枚の売り上げを出しました。
またアルバムの売り上げはスペシャル・オリンピックを支援するために使われました。
歌はシンプルで「待ちにまったクリスマスの日に歌をうたったりして、みんなで楽しもう」という内容です。
歌の終わりに「新しいリッケンバッカーのギターが欲しいな〜」ってしゃべってるのもほっこりしてしまうな。
※リッケンバッカーはジョン・レノンが使用していたギター(トム・ペティ自身も使用している)
【21】Queen – Thank God It’s Christmas
曲の紹介
イギリスのロックバンド、クイーンが1984年に発表したクリスマスのシングル。ギターのブライアン・メイとドラムのロジャー・テイラーの共作です。
11月にリリース後6週間チャートインしますが最高21位。ミュージックビデオがない曲だったからそこまで知られることがなかったとブライアンは語っています。その他にもBand Aidの「Do They Know It’s Christmas?」が発売時期が重なっていたことなどの要因があったそうです。
スタジオアルバムには収録されておらず、フレディ・マーキュリーの死後に発売されたベストアルバム『グレイテスト・ヒッツIII 〜フレディー・マーキュリーに捧ぐ〜』と1995年の『メイド・イン・へヴン』のシングル「ウィンターズ・テイル」のB面のカップリング曲、それから2011年リマスター化された『ザ・ワークス』のデラックス・エディションに収録されています。
2019年クイーンの公式YouTubeチャンネルでアニメーション付きのリリックビデオが公開されています。2023年12月現在で1120万再生以上されています。
【22】Kelly Clarkson – Underneath the Tree
曲の紹介
アメリカの歌手ケリー・クラークソンが2013年10月に発売した6枚目のアルバム『ラップト・イン・レッド』(Wrapped in Red)からのシングル曲。キャリア初のクリスマス・アルバムからヒットしたこの曲は、2013年アメリカのラジオ局で最もかかった新曲のホリデーソングとしても報じられました。
2019年の調査によると、再生されるほとんどのクリスマスソングが1940年代〜1960年代にも関わらず「Underneath the Tree」は、過去20年間で最も再生回数の多いトップ50のクリスマスソングの中で唯一の新曲だそうです。
またASCAP(米国作曲家作詞家出版者協会)はこの曲を「21世紀にリリースされた最もポピュラーなクリスマスソング」と認定しています。
マライア・キャリーの「All I Want For Christmas Is You」と同じく恋愛がテーマのクリスマスソングとなっています。
【参考記事】
▶︎【①USA TODAY】Playlist: Kelly Clarkson, plus 10 more holiday tracks
▶︎【②The Atlanta Journal-Constitution】The Christmas song canon rarely changes and this year, Mariah Carey even hit No. 1 with one – from 1994
▶︎【③VARIETY】What Are the Biggest Christmas Songs Released This Century? ASCAP Has a List and Checked It Twice
【引用】ケリー・クラークソン公式instagramより
ちなみにケリー・クラークソンはアメリカのオーディション番組「アメリカン・アイドル」シーズン1の優勝者だよ。
関連作品
タイトル | サブスク(Filmarks調べ) |
『クレイジー・パーティー』(2016年) | Netflix |
『スイッチング・プリンセス: もう一度スイッチ!』(2020年) | Netflix |
『Zoey’s Extraordinary Christmas(原題)』(2021年) | なし |
【23】Ariana Grande – Santa Tell Me
曲の紹介
アメリカの歌手、アリアナ・グランデが2014年11月24日に発表したクリスマスソング。
もともとクリスマスソングを作るつもりはなかったのですが、ソングライター兼プロデューサーのサヴァン・コテチャ(Savan Kotecha)とスウェーデンのソングライターのイリヤ(ILYA)と共に作曲に取り掛かっているときに、キャッチーな歌詞とサンタと天使がうまく融合し出来上がったという背景があるそうです。
Twitterで「#10DaysTilSantaTellMe」と言うハッシュタグとともにプロモーションを行い、予告通り10日後に解禁。世界中で大ヒットとなりました。
別バージョン
2023年12月11日に「Santa Tell Me」の歌詞の一部を追加したノーティ・バージョンを発表。「彼の上にまたがりoh woo oh」など結構大人な歌詞になっていたりするので、ぜひご自身で確認を!
合わせて聴きたい
ケリー・クラークソンの2ndホリデイアルバム『ホェン・クリスマス・カムズ・アラウンド… / When Christmas Comes Around…』に収録されているデュエットソング「Santa, Can’t You Hear Me」もおすすめです。
またSpotifyでは、アリアナ・グランデ本人が選曲したクリスマスソングも公開されています。
– ̗̀ 🤍🎄 𝐻𝐴𝑃𝑃𝑌 𝐻𝑂𝐿𝐼𝐷𝐴𝑌𝑆 🎄🤍 ̖́-#アリアナ・グランデ 本人が
— アリアナ・グランデ JP公式 (@ariana_japan) December 15, 2023
ファンのために選んだ
「冬のプレイリスト」が
Spotifyで公開中☃️❄️@SpotifyJP のリンクはこちら👉https://t.co/0NpcUrVrut pic.twitter.com/XVpJS5zQLo
【24】Norah Jones – Wintertime
曲の紹介
アメリカのジャズ・シンガーでピアニストのノラ・ジョーンズが2018年11月16日に発表したクリスマスソング。はじめはデジタル配信のみでしたが、2019年のEP『ビギン・アゲイン』にも収録されました。
アメリカのインディーバンド、ウィルコ(WILCO)のジェフ・トゥイーディーとの共作で、ノラはピアノとボーカル、ジェフはギターとベースを担当。さらにジェフの息子のスペンサーをドラマーに起用しています。
静まり返った冬の夜に聴きたくなる楽曲!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
このおすすめ選曲リストがみなさんの役に立つことを願っています。
そして街中でふと耳にしたとき、「あ〜この曲はこんな背景があるんだよな〜」とか少しでも思ってくれたら幸いです。
それでは良きクリスマスを!
そして良き洋楽ライフをお過ごしください!
SEE YOU NEXT WEDNESDAY!